ブラックゲームイベント概要

んっ？？　ブラックゲームをご存知ではないですと。
それはいけません。

ブラックゲームは、通常の世界では見られない、
人間のモラル・腹黒さ・葛藤。そして不幸。

そんなものを題材にしたゲームを選ばれた学園生達にやってもらうのですよ。
えっ、あなたの学園も参加させたい。それは素晴らしい心がけです。

そんな場合は、審査時に【コメント欄】へ【ブラックゲーム】と記載して頂ければ、
『イベント：ブラックゲーム』タグで皆さんをご案内させていただきましょう。

きっとゲームが終わる頃には、皆さん大人になっているはずです。

もちろん、アナタのクラスがどうなっても責任は取りませんよ……
クックックック……

【開催期間】
2015年9月11日～10月12日24時まで

ブラックゲーム プロローグ

目の前で繰り広げられているのは、俺が愛しく思っていた彼女が口元から
唾液を垂らし、見たこともない幸福そうな笑顔で乱れる姿だった。

・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・

「悦び下さい。みなさんは選ばれし学園生なのです」

俺達の目の前に広がるその景色は、当初の予定とはかけ離れた場所だった。

修学旅行。

卒業を一ヶ月後に控えた俺達が最後に思い出を作る卒業旅行。

二泊三日で古都を巡るはずだった。俺達の旅行計画とは裏腹に、
俺達の目覚めたその場所は……古びた遊園地だろうか。

遠方には古びたメリーゴーランド。奥には傾きながら動く観覧車。
お化け屋敷、ジェットコースター。定番の遊具が見える。

周りを見渡す。35名いた生徒5名の引率の先生は見当たらない。
そこにいたのは、俺を含めて40名いたメンバーのうち、見知った顔6人と新卒の先生だ。

このメンバーは覚えている。2日目の班別行動を予定していたメンバーだ。

「他のみんなはどこにいった！」

そうだ、俺達は1日目を終え、宿で寝ていたはずだ。
それがいつのまにかにこんなところにいる。泊まっていた他のメンバーはどこに・・・

「ご安心下さい。ほら、見てください」

黒のスーツを身に纏った男が指差す方向。メリーゴーランドか。
だが、彼が指差した方向は俺が思い描いていたメリーゴーランドとは異なった。

見知った女子生徒が見知らぬ男とともに馬に乗せられ、胸を弄られている。
さらに、馬には卑猥な突起物がついており、馬が上下に動くとその卑猥なものが
女生徒を貫いていた。

「お、おいっ……あれも見ろよ！」

友が指した方向には観覧車があった。その中でも行われている卑猥な行為。

観覧車だけではない。ジェットコースターもコーヒーカップも。
目に見える全ての遊具は女達……物によっては男たちまでもが餌食になる
卑猥な遊具とかしているのだ。

「ふざけるなよ、何だよあれは！」

「横暴よ！」

「いいえ、我々は何もしていません。彼らはそれぞれのアトラクションに入り、
そして自らすすんであの行為の虜になったのです」

そう言いながら、男は俺達に一枚の紙を差し出した。

「あなた方がこの施設を抜け出す方法は１つ。我々が出す施設で出されたルールを
　クリアすればいいだけ。アナタ達のアトラクションは……ブラックゲームでしたか」

差し出された紙を見る。ガクエンセイカツを描く体験アトラクションに入り、
施設側から派遣された男女達と10日間、過ごせばいいだけ。なんだこれ、簡単じゃないか。

「10日後、あなた達にはもう一度この施設を出るかどうかお伺いします。
　もし、あなた達が出たいというのであればご自由に。警察に通報しても構いませんよ」

「……」

班のみんなが俺のこと見ている。この様子だ、逃げようと思っても何かされる可能性があるだろう。

「わかった、条件を飲もう」

「良い判断です」

俺達の判断にみんなが頷く。たった10日間過ごすだけ。
一緒に行動するのはずっとともに高め合ってきた仲間達だ。
それに、俺がずっと守りたいと思っている彼女もいる。

絶対にこのゲーム、クリアしてみせる！
俺たちは仲間とともに、ブラックゲームが行われる学園へと足を伸ばしたのだった。

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