鬼嶋ひなたの父（学生時代）
鋭い眼光と赤い髪、そしてその体格の良さから、学生の頃のあだ名は「赤鬼」。

早くに両親を亡くし、親戚に引き取られて育つ。ガクエン入学の際に、ぼろアパートを借りて独り暮らしを始めた。ガテン系のバイトをこなして生活費を稼ぎつつ、学費も少しずつ返済していった。

料理人を志したきっかけは、ある日みさと（ひなたの母）に連れていかれた洋食屋の味に大変感動したことから。その店では弟子入りを断られるも、みさとの好意により、みさとの父のホテルで修行させてもらえることになる。その修行先で鍛錬を重ね、腕を磨いていったそうな。

「今思えば…俺はとてもラッキーだった。当時は必死すぎて気づきもしなかったけどね」父は、その頃を懐かしげに語ってくれた。
「…運命の人ですもの。そのくらいはね」母の表情は楽しそうだ。

…二人はいつも仲がいいな。